過去の活動


2006年05月04日(木)
EVジムニー1号機「SJ2001」号のPHEV化

PHEV...プラグイン・ハイブリッド車と呼ばれるモーター駆動自動車の一種で、最近自動車の環境問題に高感度な人達の間でちょっとした流行りだったりする。
とは言っても、その考え方やシステムは何年も前から有ったもので特段珍しかったり新しかったりするものではない。
昔は「レンジエキステンダー」と呼んだのだが、そんな呼び名など知らない新しい環境コンシャスな自動車ユーザー向けの呼称だと言えよう。

システムを簡単に説明すれば、基本は電気自動車で、家から数10km圏内は電気自動車として運用するけれども、長距離を走る必要が発生した時は発電器を廻して充電をしながら走行し、よって走行距離の大幅な延長を可能にするわけだ。
当然エンジンを廻す場合は排気ガスが出るが、ピュアEVとして走る限りは排気ガスは出さない...という、プリウスに代表されるような既存のハイブリッド車から更にピュアEVに近付いたシステムを持つモーター駆動車両だと言えばわかって頂けるだろうか?

この日は先日の継続車検取得時に先行テスト走行をした、このPHEV仕様(結果充電器を1個壊してしまったのだが)をしっかりと組み上げる。
ヒューズが飛びまくってネックになっていた充電器も、EVメルテックさんに送った物が対策を施されて送り返されて来たので、この日はそれを取り付ける。

PHEV化するマシンは間宮海峡へ行った2号機ではなくて、「SJ2001」号と呼ばれる1号機。
このマシンの荷台に4台の充電器とホンダ製の発電機2台を設置する。

作業終了後にはテスト走行も行ったのだが、やはり充電器の調子は万全とは言えない。

上り坂に差し掛かって「グン!」と加速した時などにたまにヒューズが飛ぶ。
車検取得時よりは相当マシにはなっているが、安定しているとまでは言えない。
坂道加速などで大電流がモーターに流れて、その影響でバッテリー電圧が下がると充電器が頑張って電気を多く送り込んでしまうのでヒューズが飛ぶ様子だ。
これではせっかく3200Wもの発電器を搭載していても宝の持ち腐れだ。

結局テスト終盤にLoレンジで走行することでモーターへ大電流が流れ難いようにし、これがなかなか上手く行って、10km前後の最後のテスト走行の間は一度もヒューズは飛ばなかった。

簡単なカスタムだが、ミッションを残していないEVは言うに及ばず。
Loレンジを持たない通常の乗用車では、充電器の基盤を根本的に変えないと不可能なシステムだと言える。


今付いているバッテリーケースは取り外す。
当然バッテリーも全部降ろす。


久々に「SJ2001」号の荷台面を見た。
かなり錆が発生している。



「今日は大工作業」...とMLで前もって流しておいたので、ふんだんに道具が揃って作業がサクサクと進んだ。


高電圧配線を繋げて行く私(鈴木)。
この作業だけはゴーグル・ゴム手袋・ゴム長靴は必須だ。
配線はほとんど流用できたので作業は速かった。


雨対策等の仕上げ作業は次回に送ってテスト走行に出かける。
Hiレンジだとやはり電圧が下がるとヒューズが飛ぶが、Loレンジを使えば何とか治まる。
若干走行抵抗が大きくなるが、発電機を廻す時にはLoレンジに切り替えるしかない。

フロントは4型のフルフロホーシングに換えてあるのでフリーハブでタイトコーナーブレーキングも消せるので走行に問題は無い。


TOP