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2008年11月03日(月・祝)
新型オフロード電気自動車お披露目(日本EVフェスティバル2008)

1998年、当時「オフロード・エクスプレス」という自動車雑誌が有って、そこで連載を書いていた私は、ジャーナリストという肩書きで「日本EVクラブ」とのお付き合いを開始した。
既に「OFF ROAD専用」EV(電気自動車)の構想を練っていた私は、翌1999年にZEVEXの4WD電気自動車1号機となる「SJ2001」号の製作に着手した。

前後リジッドアクスル、ウインチまで前後に搭載したオフロード専用仕様の電気自動車は、当時はもちろん、恐らく今でも世界に1台だけの四駆電気自動車だろうと思われる。
舗装を敷いていない林道を走っただけで「オフロード」を語ってしまう、ちょっと誇大広告的な人も居るようだが、「林道」は非舗装だというだけで、れっきとした「道」、つまりバリバリのオンロードだ。
「極限走破」のZEVEXでは、当然のことながらそんな水準はオフロードには含めない。
「ありのままの姿を留める地球の表面」が、ZEVEXの言うオフロードなのだ。

話がそれたので本論に戻る。
「日本EVクラブ」とのお付き合いも10年を越えて、遂にZEVEXは究極のオフロードとも言える南極大陸を走行できるスペックの電気自動車を「EVフェスティバル」に持ち込むことができた。
2005年に厳冬期のロシア間宮海峡を走らせた、2号機「ARK-1」号から得たデータを元に設計製作した「ARK-2」号だ。
今回は回生ブレーキさえ効かない「ADVANCED DC」社の直流直巻ではなく、「SOLECTRIA」のINDUCTIONだ。
直流直巻も悪くはないが(安いし)、回生が効かないことで、どうしても「玩具っぽい」雰囲気は拭えない。
我々は市民活動であり、ネジ一本の購入費用も経費では落とせない立場だが、せめてプロの目に耐え得るマシンにしたくてINDUCTIONを搭載した。

今年も「EVフェスティバル」は11月3日。
日頃お世話になっている御恩返しにスタッフとしても参加するZEVEXは、2日の昼過ぎには筑波サーキットに到着した。
スタッフとしてのZEVEXメンバーの活動は、美走選手権で使用する小道具(衝立とトンネル)の製作。
大和PITでテストピースを1個造ってはみたが、材料が足らなくてトンネルの屋根を載せるのはこの日が初めて。
準備期間が有ればもう少しまともな物を造れたのだろうが、夜半まで作業して「これが限界」という出来栄えに落ち着いた。

明けて3日文化の日。エントラントとしてのZEVEXの活動は、オフロード用電気自動車(EV)3号機「ARK-2」の展示とデモランだった。
展示は、御馴染みの神奈川支部さん「ちゃぶ台」号なんかと並んで、パドックエリアで行った。
まだまだ、やっと走り始めたばかり...の「ARK-2」だったが、メディアさんの反応も良く、スチールやムービーのカメラが入れ替わり立ち替わり撮影して行った、と担当のZEVEX強化チーム上山岳志隊員から報告があった。
オフロード用の電気自動車が珍しいこともあったのだろうが、ラダーフレームにロールバーを直付けした「ARK-2」は、モーターやインバーターの構成が見易いこともあったのだろう。
その後、筑波サーキットのメインストレート上で、観客の皆様にお披露目するデモランにも参加して、エントラントとしての活動は無事終了した。

ところが、最後の表彰式で思いがけない出来事が待っていた。
「EVフェスティバル」の総合賞とされる「あんたが大賞」を頂戴したのだ。
「EVフェスティバルを最も楽しんだ人」ということらしいのだが、カッコイイ電気自動車が走り廻る中で、モッサリしたオフロード電気自動車のチームが評価されたのは、細かい部分は抜きにして素直に嬉しいと感じる出来事だった。

日本EVクラブの公式サイトに掲載されている鈴木の感想文


オフロード用4WD電気自動車(EV)3号機「ARK-2」をローダーに載せて、前日の午前中から筑波サーキットを目指す。
ローダー後部に載っているのは、ERKジムカーナで使用するタイヤバリア用古タイヤ。


昼過ぎには筑波サーキットに到着し(一番乗り)、スタッフとしての準備から開始する。


かな〜り苦労して、何とか形になった「美走選手権用の衝立とトンネル」。
限られた準備時間ではこれが限界だった。
材料の調達さえギリギリだった。


EVフェス当日。
美走選手権の前にメインストレート上に衝立とトンネルを組み上げるZEVEXメンバー達。


参加者としての2008年のZEVEXチームは、競技はキャンセルして「何でもデモラン」にだけ参加。
モーターむき出しの「ARK-2」号は電気自動車の仕組みが分かり易いのか?
TVカメラが何度も撮影に来た。


「何でもデモラン」には強化チーム隊員「上山岳志」がドライバーとして参加。

「日本EVフェスティバル2008」の総合賞を頂戴しました。


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