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[アタック日誌] いよいよ通関手続きに続く2番目の難関と目されていた北緯51線以北の林道へアタックする日。 朝から天気も怪しい。 昼飯を仕入れるついでに、スノーモービル隊への手土産にウォッカを買い込む。 が、3名なのでせっかっく小瓶を3本買ったのに、ワシリーがミネラルウォーターのペットボトルを開けて、その中にウォッカを流し込んで一本にまとめてしまった。 それじゃあ意味がない。 「ほんとこのロシア人ガイドは何を仕出かすかわからない」と思ったが、このオッサンがその本領を発揮するのはまだまだ後の話。 最難関のムガチからビアフトゥまでの雪道を前に、ムガチの路上で昼食。 第2次調査で共にこの村を訪れた野口隊員としばし思い出話を語り合う。 思えば2年前は道が有るのか無いのかさえ分からなかったのだ。 その意味、このWEBの情報は必要な人には非常に貴重な情報だろう。 奮発大サービスで画像も掲示しておくので、どうぞ安全にサハリンを旅して頂きたい。 トラックとダットラにはそれぞれハンディー無線機を載せてあったが、せっかく有る無線機をロシア人は有効に使わない。 ダットラがすっ飛んで行って、広場でトラックを待つ...の繰り返し。 対向が有るとトラックは離合に難渋している。 何度目かに止まった時に流石に「無線機を有効に使おうや」と日本側から提案する。 以降、無線の届く範囲でダットラが先行して、対向車の情報をトラックに送る、という当たり前のコンビネーションが漸く稼動する。 20時。 何とかビアフトゥ着。 同時に雪が本降りになる。 陸送部隊は雪で閉じ込められる事態を心配して焦っている。急いでARK-1とそりを降ろして、互いの無事を願って握手をして分かれる。 ビアフトゥでの宿はスノモ部隊隊長バロージャ宅。 数日前に関野吉晴氏が泊まったのと同じ部屋らしく、グレートジャーニーの写真集が置いてあった。 この日の晩御飯はトナカイのスープ。 ちょっと鯨肉に似た味で美味だった。 ![]() ムガチの路上で昼食を取る。 右から谷口社長・野口隊員、鈴木だ。 喰っているのは豚の脂身の漬物。 高カロリー且つ柔らかい。 氷点下10度くらいだと思うが、既にパンも硬くなり始めている。 [アタック期間中に衛星電話で伝えられた速報] 02/20(San) JST 20:28 先発隊@ビアフトゥ 気温は-15℃、天候は曇りのち雪。 予定通りにビアフトゥに到着。 トランポのトラックより、ARK-1・そり・機材類などを降ろして無事収納。 北緯51度を超え、積雪に行く手を阻まれての困難な移動であったが、そこは過去に培った経験が役立につ。 しかし写真を撮る暇すら無かった。 明日は、ここで明日からの準備に1日を費やす。 ここからは今日以上の冒険が待ち受けているはずだから。 (N) |